【アトモキセチン服薬2週間の現在地】薬の副作用と効果は?【30代休職ADHDワーママ】
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ADHDにとっての前途多難な日常生活を大冒険と例え、その冒険を攻略していこうと意気込んだのがこのブログの始まりでした。
今回はADHD攻略の重要な“アイテム”=「薬」に焦点を当て、私が経験した薬の効果や、その道のりについて包み隠さずお話ししたいと思います。
ADHD治療の選択肢としての薬物療法 #
前提として、大人のADHDの治療において、薬物療法は非常に重要な選択肢の一つです。ADHDの症状は脳内の神経伝達物質(ドパミンやノルアドレナリンなど)の機能不全が関係していると考えられており、薬はこれらの物質のバランスを整えることで、症状の改善を目指します。
現在、大人のADHD治療に用いられる主な薬には、大きく分けて「中枢神経刺激薬」と「非中枢神経刺激薬」があります。
中枢神経刺激薬(例:メチルフェニデート塩酸塩など):即効性があり、集中力や注意力の向上に効果が期待されます。しかし、依存性や副作用のリスクもあるため、医師の厳密な管理のもとで処方されます。
非中枢神経刺激薬(例:アトモキセチン塩酸塩、グアンファシン塩酸塩など):即効性はないものの、時間をかけて効果が現れるタイプです。依存性がなく、比較的穏やかな作用が特徴です。
診断から処方 #
ADHDと診断された初診で、医師からアトモキセチン塩酸塩の処方を告げられました。
しかし、医師からは「効果が出るまでに時間がかかる」と説明がありました。当時の私は、すでに仕事に集中できず、日々積み重なるタスクに押しつぶされそうになっていました。目の前の困難を何とかしたい一心で、即効性のある手段はないかと医師に相談しました。
その結果、アトモキセチン塩酸塩と同時に「アリピプラゾール」という薬も処方されることになりました。アリピプラゾールは、本来統合失調症や双極性障害の治療に用いられる薬ですが、ADHDの多動性や衝動性を抑える目的で少量処方されるケースもあると聞きました。当時の私は、藁にもすがる思いで、医師の提案を受け入れました。
処方薬をまとめると、
朝:アリピプラゾール
夜:アトモキセチン
毎日1錠ずつ服用し、また1週間後に様子を診ましょうとなりました。
診察を受けたのは金曜午前で、午後は仕事をしてから保育園のお迎えついでに薬局に行こうと思っていました。しかし、ズルズルと仕事をしてしまい、終わってみればもう急いでお迎えに行かないと間に合わない時間でした。こんな感じで次以降の予定を考慮できずに予定がどんどんずれ込んでいくのはADHDあるあるではないでしょうか。
副作用?別の原因?激しい睡魔とイライラ #
初めてアリピプラゾールを服用したのは、土曜日の朝でした。その日は一日中、ひどい睡魔に襲われ、頭が重く、まるで泥の中にいるような感覚でした。さらに、イライラが抑えきれず、普段なら冷静に対処できるはずの子供のちょっとした言動にも、とてつもない怒りをぶつけてしまいました。この症状は夜、子供たちが寝てから少し落ち着き、その日の夜にアトモキセチン塩酸塩を初めて服用しました。
アトモキセチンを服用後に、日中の睡魔やイライラはただの体調不良かもしれないけど、もしかしたら薬の副作用だったのかもしれないという疑いが自分の中で出てきました。何に対してイライラしたのかもあまり思い出せないし、いつもの自分でない感覚が恐ろしく感じました。
また、アトモキセチン塩酸塩を服用した時点から翌日(日曜日)にかけては、激しいイライラや睡魔はほとんど感じませんでした。前日の強烈な症状が薬の副作用だという疑いが拭えず、もしかしたらと思い、日曜日朝はアリピプラゾールの服用を見送りました。
しかし、その日曜日から生理が始まったのです。生理前や生理中は、体調や精神状態が不安定になることがよくあります。ひょっとしたら、前日の睡魔やイライラは、薬の副作用ではなく、生理の影響だったのかもしれない。そう考えると、私がなんであんなにキレ散らかしてたのか、原因がますます分からなくなりました。なんだか怖くて、アトモキセチンに対しても疑念を持ってしまい、夜も服用しませんでした。
薬を服用することへの不安 #
平日は仕事があったため、またあの激しい睡魔に襲われるのが怖く、原因とは断定できないもののアリピプラゾールもアトモキセチン塩酸塩も服用することはありませんでした。
また、薬に対してネガティブな気持ちができてしまったことで、「本当にこの薬の効果が私にとっていいものなのか」という疑念まで出てきました。私はクリエイティブ職で、仕事上で私が武器としているのはアイディアです。コントロール全く効かないんでかなりギャンブル的ではありますが、ADHD特有の脳内の雑多な感じと思考の止まらなさや過集中を活用してアイディアを出します。ADHDの仕事術としての詳細はまた改めて記事にします。薬の効果によってADHDの特性が薄くなれば、今までの仕事のやり方ができなくなるのではないかという不安要素も出てきました。
薬の調整と、再び向き合った服薬 #
また次の金曜日になり、病院へ行く日を迎えました。薬を服用したときの体調の経過を医師に伝え、強い睡魔とイライラについて、副作用ではなくもしかしたら生理が原因かもしれないという可能性も含めて詳しく説明しました。医師は私の話を聞き、少なくともアトモキセチン塩酸塩については、そこまで大きな副作用が出ていないようだから、アトモキセチン塩酸塩のみに絞って治療を進めようということになりました。
なお、結局アリピプラゾールはこの後も服用することはなく、あの強い睡魔とイライラの原因は特定できないままです。
薬の飲み忘れ対策 #
しかし、ここから私は薬の服用を怠ってしまいました。病院から帰ってきてからも、ついつい飲み忘れてしまい、結局1週間以上、アトモキセチン塩酸塩を服用しない日が続いてしまったのです。なんでそんな大事なもの…って私自身もこれ書きながらツッコミ続けてるんですが、服用の時間は夜で、その時間帯って子供2人分の食事・入浴・歯磨き・寝かしつけ等のフルコース真っ只中なんですよね。で、寝かしつけで運悪いと寝落ちしてそのままだし、起きてももうグダグダなわけです。
状況が変わったのは、通院から1週間ちょっと経った月曜日からでした。夫に協力を求め、毎晩夕食後に「薬〜!」って声かけしてもらうことにしたのです。一人ではなかなか習慣化できなかった服薬も、家族の協力があれば続けられるのではないかと思ったのですが…
で、夫はADHDじゃないけど、それでも忘れるんです、「薬」って言うのを。まあ夫も夜は私と同じようなタスクこなしてるし、そもそも自分のじゃないから意識が違うのもあるのでしょう。でも、不思議なもので、そうすると今度は私が結構思い出せるんです。たぶん「薬を飲まなくてはならない」のと「夫に薬のことを言ってもらわなくてはならない」の2つのトリガーがあるのが強いんだと思います。
まあ、やっと薬飲み始めたところで、主治医の話通り効果は数日経ってもまだ全然実感できませんでした。
そして、前回の通院から2週間が経った金曜日、再び病院を訪れました。
主治医にこのハチャメチャな飲み忘れ話を正直にしたところ、アラームかけとくといいですよと教えてくれました。確かに。
薬増量と休職で見え始めた改善の兆し #
主治医からは、1週間継続してアトモキセチン塩酸塩を服用できているなら、薬の量を2錠に増やしましょうと言われ、週明けから増やすことになりました。
また、この日の通院は、じわじわと近づいていた私の限界がついに現実にやってきていた頃で、休職用の診断書を書いてもらいました。
※休職までの道のり詳細は下記です
実際、この通院後も帰宅するとすぐに横になってしまい、この金曜日からは、もう全く仕事ができない状態にまで陥ってしまいました。
週明けの月曜日、薬局に薬を取りに行き、そこからアトモキセチン塩酸塩を2錠服用する生活が始まりました。そして、その翌日、やっと私は会社へ休職を申し出ることができました。ここで仕事のストレスから一旦解放されます。
アトモキセチン倍量・休職中の小さな変化 #
現在、休職に入って初めての日曜日を迎えています。アトモキセチン塩酸塩を2錠にしてから約1週間、そして休職して数日経ちました。
正直なところ、劇的な変化があったわけではありません。それでも、以前よりは「やらなくちゃいけないことをさくっとやれるような気がする感覚」がなんとなくあるような気がします。表現めちゃくちゃ曖昧ですが、効果としてもめちゃくちゃ曖昧って感じなので、わりと合ってる表現だと思います。
私の脳内では、普段みんなでワーワー騒いで太鼓叩いてお祭り騒ぎみたいな状態なんですが、今の状態は出店の屋台が2〜3件ポツポツいなくなった程度で、お祭りは賑やかなので全体としては気づきにくいけど、よく見れば端っこだけがちょっと静かになっていなくなった分の場所の余裕もできてるみたいな。思考が微かに落ち着いて、脳内に少しだけスペースができたような、そんな感覚です。
しかし、うっかりミスや忘れ物が多いのは相変わらずです。部屋の片付けもできていないので、散らかり放題の状態も変わっていません。
部屋の中も頭の中も物だらけで、何かするには邪魔がたくさんいる状態が続いています。
不安だったアイディア枯渇の可能性について、仕事を休んでるので強制力のある環境下での変化はわかりませんが、以前あったような頭の中で度々面白いストーリーが自然発生するということがなくなりました。私はADHDの傾向をわりと楽しめていたタイプなのかもしれません。とはいえ、こればかりは前述の通りギャンブル要素たっぷりなので、今の時期たまたまだった可能性もあり、自分でももうしばらく経過をみて結論を出したいです。
以前より少し改善した部分・あまり変わらない部分・新しく生まれた不安はありますが、総合的にはなんとなく調子がいい感じです。
薬による効果なのか休職による変化なのかはわかりませんが、いい方向に向かってる気がします。
薬物療法について私が感じたポイント #
- 主治医とのコミュニケーション
- 質問や要望を伝え、困ったことは相談する
- 決まった薬を続ける為の工夫
- ADHDの傾向があると特に服用を忘れやすい
- 周りの人に協力してもらったり、アラームを設定する等工夫する
- 自分のことをしっかり確認する
- 何に困ってる?
- 生活や仕事の環境は?
- 体調や気分は?
- 薬以外の調整
- 生活の改善
- ストレスの軽減
- 効果を焦らない
- 無理のない範囲で少しずつ改善に向かうのが良さそうです
薬の服用には試行錯誤がつきものであり、効果の感じ方には個人差があります。もし今、ADHDの診断を受けて薬物療法を検討されている方がいらっしゃるなら、ここに載せた副作用や効果が自身に必ず当てはまるとは思わずに、上記のポイントを気にしてみていただければと思います。
私のADHDの攻略法を探す冒険は始まったばかりで、見つけた攻略法をきちんと記録し続けることは困難の少ない道を選ぶための道標になりそうです。
そしてその攻略法は他の人のヒントになる可能性はありますが、開始地点や目的地はもちろん、冒険マップ自体が百人百様なんだと思います。時には私と同じ道を辿ってうまくいくこともあるかもしれませんが、それが100%通用するものではないと思って読んでいただくようお願いします。